line
 法律事務所から法務部門へ
line

 弁護士のみによって構成される法律事務所が、日本の法律事務所の大半である。
 しかしそれにしては、弁護士には、他の「士業」をなしうる多くの資格が付与されている。弁理士、税理士、司法書士、行政書士等々。
 そこで弁護士の中には弁護士の肩書に、これらの肩書を併記する方もおられる。
 しかし、率直に言って、例えば「弁護士・弁理士」という肩書の人々のうち、一体何割が出願業務を行っているだろうか。出願業務を行なわない「弁護士・弁理士」は、出願業務を行ない請求項の作成に習熟した弁理士より秀れていると言えるだろうか。特許訴訟がウリならば弁護士の肩書で充分ではないか。ちなみに、当事務所に現在在籍する弁護士・弁理士の併記者は、弁理士経験7年を経て、旧司法試験に挑戦し、弁護士となった者で、それまでに数多くの特許出願実績のある弁理士である。
 弁護士に与えられた、巾広い資格は、弁護士の資格・能力をもってすれば、それらを行いうる可能性に着目したものというべきではあるが、それを現実に行なうにはそれなりの修練を要するというべきである。可能性と現実性は区別されなければならない。
 言いかえれば、各々の士業は、各々の法律ジャンルの専門家である。その専門ジャンルに特化した者に敬意を表し、弁護士はその特化した専門領域を、統合する役割りと割切るべきではないか。そう割切ってこそ、法律事務所は、それら士業の専門性と総合性を二つながらに提供できるのである。法律事務所から部門の一つたる法務部門へ。そして法務部門を含む法律事務所として再構成される、と。
 これが、創立時のおぼろげながらの方向性であり、今もなお確信である。
 当事務所の法務部門の弁護士は、一人一人が各専門ジャンルを有するとともに、ジャンルのタコツボに潜むことをよしとせず、ジェネラルな視点に立って巾広い仕事に取組む個性豊かな個人である。彼らは同時にチームワークにおいて最大の効果を発揮するハーモニーの成員である。

 

line